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流通・小売業におけるDX -次世代店舗 「スマートストア」-

DX スーパーイメージ

IoT、AIといった先端技術を利用することにより、流通・小売業界を変革するソリューションが次々と生まれています。

ここでは、次世代店舗の姿として、最も注目され、実際に次々と導入がはじまりつつある「Smart Store(スマートストア)」について、ご紹介したいと思います。

 

 

Smart Store(スマートストア)とは

 

最近メディア等でスマート家電、スマートハウス、スマート工場などの言葉をよく耳にしないでしょうか?

流通・小売業界においては、スマートストアと呼ばれる言葉がこれにあたります。

言わずもがなではありますが、ここで言うスマート(Smart)とは、直訳すると「賢い」という意味になります。つまり「賢い店」です。

このスマートストアは、DXの進展に伴い、RFIDといった電子タグを利用したIoTやAIといった先進的なテクノロジーを利用して、店舗の無人化や省力化や売場の最適化などを実現した実店舗であり、既に続々と出現しています。

※現状はPoCの段階の店が多いが、実運用の段階になるのも近いと考えています。

 

 

 

スマートストア先進事例紹介

 

アパレルショップ

 

スマートストアについての具体的なイメージを説明するために、以下に2つ事例を紹介します。

 

Amazon Go

スマートストアのフロンティであり、DXの最先端をいくアマゾンの事例です。

2018年1月に「レジなしコンビニ(スーパー)」Amazon Goの1号店がオープンしました。

Amazon Goの店舗で買い物するために必要なことは、アマゾンアカウントを持っていることとアカウント専用アプリをインストールしたスマートフォンを持っているだけです。

店舗では、店を出るときにそのスマートフォンをQRコードを読み込ませるだけで買い物が完結します。

Amazon Goの店舗ではカメラ、重量センサー、圧力センサー等が多数設置されています。

棚から商品がピックアップされたかどうかは重量センサー、買い物客が商品に触ったかどうかは圧力センサー、カメラの画像解析から買い物客が何をどれだけ買ったかをAIの解析のより自動判別し、この仕組が成り立っています。

当然アマゾンは、レジなしコンビニだけを目指しているわけではなく、リアルタイムの消費動向や個々の顧客の購買動向からどのような時や時間帯にどれだけどのような商品が購入されるかを需要予測することにより、最も効率的に顧客へ利便性を提供することを目指しているものと想定されます。

 

スーパー トライアル

九州を中心にトライアルというスーパーがあります。

トライアルは日本の小売業のDX化、スマートストアの先進事例として非常に有名な会社です。

アマゾンほどAI等先端技術を利用したチャレンジグなDX化ではないが、日本らしいDXの取り組み事例となります。

トライアルは店舗に多数のカメラを設置し、セルフレジ機能付きカートを利用し、顧客は買い物をします。

これらにより、レジなしで会計を行えるレジの無人化による効率化だけでなく、顧客の購買行動分析による効果的な販売促進などを実現しています。

 

具体的なイメージは、小売流通業界のデジタル変革をガイド リテールガイド(トライアルのDX最前線「スーパーセンタートライアル長沼店」は何がすごいのか?)を参照頂きたい。

この記事によると、トライアルの店舗の特徴は、

  • カートに付属するタブレット端末で顧客が自ら商品をスキャンしながら買物していき、最後は会計のボタンを押してレーンを通るだけで会計を済ませられる
  • 更には、このタブレット端末には売場でスキャンした商品に応じたレコメンド機能やその場で使えるクーポンを表示できる
  • 店内に設置された多数のAIカメラにより、商品棚の欠品情報や店内の人の流れをデータ化し、分析することにより、欠品の最小化、最適な動線の割り出しによるレイアウト変更や商品陳列への適応など商品販売最大化に活用

 

 

 

スマートストア導入により期待される効果

 

スマートストアのメリット

 

スマートストア導入による期待される効果を以下に記載します。

 

自動決済レジ(セルフレジ)による店舗業務の省力化及び顧客利便性の向上

具体的には、このスマートストアはRFID(ICタグ)を利用した自動決済レジ(セルフレジ)が中心となると予想されます。

これにより、レジでの決済業務が無人化されれば、人件費の大幅削減が可能になり、そのレジ人員削減を接客にまわすことができれば、サービスレベルの向上による顧客満足度向上を実現できると考えます。

また更に、顧客もレジ待ち時間の減少等利便性向上のメリットがあります。

 

 

DX時代のマーケティング活用

スマートストアにより、顧客の購買履歴データ(誰が、いつ、どの店舗で、何を、どれぐらい購入したかなど)など顧客個々の情報も詳細に把握できます。

この詳細な顧客情報を活用したおすすめ商品のリコメンドといった顧客へのダイレクトマーケティングや顧客ニーズにマッチした商品開発への活用、さらには出店戦略など多岐にわたる活用が期待できます。

 

在庫管理業務の大幅圧縮

RFID等IoTの活用により、在庫管理業務の大幅な圧縮を可能にします。

店舗への商品納品、在庫管理、棚卸管理などの作業の大部分がなくなります。

これにより、店舗業務における低付加価値業務の筆頭格であった在庫管理業務から、顧客サービスなど高付加価値業務への業務シフトを可能にするとともに、人材採用難の大きな切り札になることも期待されます。

 

 

販売機会ロスの最小化

リアルタイムに各商品の在庫状況や売れ筋動向を把握できることから、販売機会損失を最小化できます。

販売動向や在庫状況、更にはお得意様である顧客の詳細な購買動向(RFM分析等)をAI等高度な分析ツールを活用し、分析することにより、商品仕入れや陳列や在庫管理の適正化に活用することを可能にします。

 

機動的なプライシング(価格政策)への活用

スマートストアにより、リアルタイムの販売動向や在庫状況など詳細な統合的な情報を高度に分析可能になることから、在庫ロスや販売機会の最大化を実現するための販売促進施策を可能にします。

特に商品価格の機動的な設定により、生鮮食品など鮮度が非常に重要なものなどの在庫ロスの削減を可能にします。

 

 

Microsoftのソリューションで実現する次世代型店舗「Smart Store」

microsoft smart store

(写真は、Microsoft社  News Cener   次世代店舗モデル「Smart Store」をリテールテックジャパン 2019 にて体験展示記事より転載)

 

 

こうした小売業界のデジタル化の課題を解決できる強力なパートナーとして、今回お勧めしたいのがMicrosoftです。

現在、日本マイクロソフトでは小売業向けのソリューション「Smart Store」を展開しています。

 

Smart Storeは、国内の業界特性に合わせた流通・小売業が直面するデジタル化の課題を迅速に解決する支援策です。

 

同社が考案した無償で提供されるリファレンスアーキテクチャーを基本として、技術者育成や新規ビジネス開発などを支援しています。

業界共通システムを導入するためのコストを最小限に抑えつつ、より自社の競争優位性を高める分野への投資につなげることが可能です。

 

また、IoT管理クラウドサービス「Azure IoT」をベースにパートナー企業と連携したさまざまなソリューションを展開しています。

たとえば、AIを組み合わせたカメラや、電子タグ、RFID、セルフレジ、在庫管理、デジタルサイネージなどのソリューションが提供されています。

 

さらにAzure IoTでは、IoTの弱点とも言えるセキュリティ対策を包括的に実施できます。

たとえば、IoT機器を常に監視し、機械学習機能と分析によって新しい脅威を検知します。

また、暗号化された通信を通じて常に最新のセキュリティへの更新が可能です。

さらに「Azure Sphere」を活用すると、多層防御や侵害されたデバイスの復旧なども利用できます。

 

これらの機能はAIで自動化されていますので、セキュリティ対策に多くの時間をさけない企業にとっては、まさにうってつけのツールと言えるでしょう。

 

また、店舗運営業務の作業負荷の軽減や効率化には、店舗の経営の効率化に欠かせない機能を提供する「Microsoft Dynamics 365」もお勧めです。売上管理や在庫管理、勤怠管理など、店舗の経営の効率化に欠かせない機能を備えており、OfficeアプリやMicrosoftのグループウェアとも連携しやすい点なども店舗業務の最適化につながることでしょう。

 

さらに近年は、データが発生した現場でコンピューティング処理を行う「エッジコンピューティング」の必要性も高まっています。Microsoftでは、クラウド・エッジ双方のテクノロジーを活用できる点も強みの1つです。

 

パートナー企業ともに新しい流通・小売業の姿の実現に取り組んでいるMicrosoft。モノが売れにくい時代でも成長できる戦略を検討している小売事業者の皆さんは、ぜひ一度、同社のソリューションを検討してみてはいかがでしょうか。

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